虫歯治療

虫歯を放っておくと

虫歯は放っておくと症状はどんどん進んでしまい、最終的には抜歯となって歯を失ってしまう原因となります。軽度な段階で治療をおこなうことが望ましいですが虫歯は軽度な段階では自覚症状が少ない為、気付かないという事もあります。そのため、定期的な検診を少なくとも半年に1度は受診するよう心がけましょう。

また、『虫歯治療は痛そう』と、歯科医院へ行くことを躊躇してしまう方もいらっしゃると思います。そこで当院ではなるべく痛みの少ない治療をおこなっております。

虫歯でお悩みの方はお気軽に当院へご相談ください。

虫歯になってしまう原因とは?

虫歯とはお口の中にいるミュータンス菌の働きによって歯が溶かされてしまう病気です。ではなぜ歯が溶けてしまうのか、その原因を下記でご説明致します。

お口の中には多くの細菌が存在しています。その中でもミュータンス菌などの酸を作る細菌が虫歯の原因となります。ミュータンス菌は食べ物や飲み物に含まれる糖分を分解してネバネバとした物質を作り出します。この物質が歯の表面に付着して歯垢(プラーク)になります。このプラークが「酸」を含むため、磨き残しなどでプラークが付着していると歯が酸によって溶かされて虫歯を進行させてしまうのです。

どのような状態が虫歯になりやすいのかをご説明致します。

う蝕(虫歯)の病因論 カイスの輪

※(カイスの輪:図 神奈川県歯科医師会より引用)

「歯の質」、「糖分」、「菌」のそれぞれが重なった時に虫歯になるとされます。
つまり『糖分を含む食べ物や飲み物を摂取し』⇒『細菌が増え』⇒『歯の質が弱くなり』⇒虫歯となるわけです。

この3つの要素に対してしっかりと対策をすることで虫歯になるリスクは大幅に下がります。下記のような点に気を付けてケアをすることが重要です。

『歯の質』

歯の質が弱ければ虫歯になりやすくなります。歯の質を強化するにはフッ素が効果的です。歯科医院では市販の歯磨き粉に含まれるフッ素よりも高濃度なフッ素を塗布することが可能です。歯科医院でのフッ素塗布+ご自宅の歯磨き粉をフッ素が多く配合されているものに変えるという方法で歯の質を高める事が可能です。

『糖分』

虫歯になる原因菌は糖分を餌にして虫歯の原因を作り出します。糖分は身体にとって必要な栄養素で、様々な食べ物や飲み物に糖分は含まれていますが、現代人は過剰摂取になりがちなので砂糖の摂取量や摂り方、タイミングをコントロールすることが重要となります。

『菌』

お口の中に菌が増える事で虫歯へのリスクは高まります。これを減らす為にはご自身で行うセルフケアに加えて歯科医院で行う定期的なクリーニングが重要です。

以上の事に気を付けて虫歯にならない口腔環境を目指しましょう。

更に下記のような習慣や口腔環境によって虫歯リスクが高まります。

《歯並びが原因の虫歯》

歯並びが悪いと歯と歯が重なってしまい、歯みがきをしづらくなります。磨き残しができやすいことから虫歯のリスクが高まります。また、プラークが溜まりやすいため虫歯だけではなく歯周病のリスクも上がります。

《生活習慣が原因の虫歯》

■歯みがきの回数が少ない
歯みがきの回数が少なかったり磨く時間が短い、お酒を飲んで歯を磨かずに寝てしまうことがある場合など、歯にプラークがたまりやすく虫歯菌の増殖を招くこととなります。

■だらだら食べる、間食が多い
食べ物を食べるとお口の中は酸性に傾きます。酸性になる事で歯が溶けやすくなります。だらだらと食べたり間食が多い方はお口の中が酸性の状態である時間が長い為、虫歯の原因となります。

■口呼吸をしている
口呼吸の場合、お口の中が乾燥するため唾液量が少なくなります。唾液には緩衝作用や再石灰化という働きがあり、虫歯になる事を防いでくれますが唾液量が少なくなることで働きも弱くなる為、虫歯の原因となります。

虫歯の進行度別の治療

虫歯にはいくつかの進行状態があります。進行状態によって治療方法も変わります。

虫歯の進行

CO(初期)

COはまだ痛みやしみるなどの自覚症状は無く、歯に穴が空いたりする前の状態です。見た目としては白っぽくなっていたり黄色っぽくなっている特徴があります。

治療法

この段階ではすぐに削りはしません。これ以上虫歯が進行しないよう歯科医院での管理が必要です。クリーニングでプラークを除去し、フッ素を塗布することで歯の質を強化して経過観察をします。

C1(軽度)

C1は歯に穴があいている状態です。しかし、歯の表面であるエナメル質部分が溶けているだけですので痛みはありません。見た目は黒っぽくなっています。

治療法

適切な歯みがきとクリーニングをして経過観察をする場合もあります。治療をする場合には虫歯部分を削り詰め物を入れます。痛みが無い状態ですので麻酔も不要で治療期間も短く済みます。

C2(中度)

C2は中度の虫歯となります。エナメル質より更に深い位置にある象牙質にまで達している状態です。症状がないこともあります。虫歯が大きくなって神経に近づくにつれて冷たいものや熱いものでしみたり痛みを感じる事があります。

治療法

虫歯部分を削り詰め物を入れて完了します。この段階は治療時に痛みを感じる事がありますので麻酔をしてから治療をおこないます。象牙質はエナメル質よりも柔らかいため虫歯の進行が早く、早期に治療が必要です。

C3(重度)

C3は象牙質よりも深い歯髄にまで虫歯が進行している状態です。歯の神経にまで虫歯が達している為、非常に強い痛みを感じます。

治療法

虫歯になっている部分を削る治療と虫歯に侵されている神経の除去をする治療を行います。この治療を根管治療と呼びますがこの治療が適切に行われていないと炎症を起こして痛みを再発したり最悪の場合は抜歯となってしまうこともありますので重要な治療となります。当院ではマイクロスコープを使用して精密な根管治療をおこなっております。

C4(歯冠部が崩壊している虫歯)

C4は歯の全体がほとんど残っていない状態です。残っている部分の歯もほとんど虫歯菌に侵されており歯としての機能を果たしていません。また、神経も虫歯菌によって死んでしまい痛みを感じないことがあります。

治療法

この状態にまで虫歯が進行してしまうと歯を残すことは難しい為、抜歯となります。抜歯は麻酔をかけておこないますのでほとんど痛みはありません。抜歯後の選択肢はインプラント、入れ歯、ブリッジがあります。その他にも親知らずが残っていて移植が可能なケースもあります。

歯を抜かずに済む場合もあります

虫歯が重度にまで達してしまうと抜歯をしなくてはなりませんが、抜歯をせずに済む場合もあります。マイクロスコープなどを使用して精密な根管治療を行うことで歯を残すことが出来る可能性があります。根管治療は時間のかかる治療で神経部分を治療するため痛みを伴うことがあります。そのため、途中で諦めてしまう患者様もいらっしゃいます。しかし、歯を残すことは今後の生活において大変重要なことですので途中で治療を中断せずに最後まで治療を続ける事が重要となります。

当院の二次虫歯防止への取り組み

■マイクロスコープを使用した精密な治療で被せ物や詰め物と歯の間にすき間が生まれないようにすることで二次虫歯を防止しています。

■セラミックで虫歯治療部分の修復をおこなう際には接着性レジンセメントを使用します。従来の歯科用セメントは接着力が弱く、唾液で溶けてしまう性質があるため歯と人工歯のすき間から細菌が侵入し虫歯になってしまう恐れがありました。一方、接着性レジンセメントは唾液で溶解することが無いため細菌の侵入も防ぐことが出来て二次虫歯の予防につながります。また、接着性レジンセメントは非常に接着力が強く、被せ物が外れにくいメリットもあります。

■ゴールドを使用するマジックマージンテクニックを採用し二次虫歯の防止をしています。

当院の痛みに配慮した虫歯治療とは

当院では極力、痛みに配慮した虫歯治療をおこなっております。虫歯治療をおこなう際に痛みを感じるのは、象牙質以上に達した虫歯を削る時です。当院では治療中に痛みが出るであろう症状の場合には麻酔をします。痛みを感じなくなってから治療を開始致します。

ただ、麻酔をする際の痛みが苦手という方もいらっしゃるため、当院では麻酔時の痛みにも配慮しております。そのポイントは下記の3点です。

麻酔をする際に注射針を刺すときの痛み

⇒歯ぐきを麻痺させるための表面麻酔を塗ります。これにより注射針が刺さる瞬間の痛みを軽減します。

麻酔液を注入する際の圧による痛み

⇒麻酔液を注入する際に注入速度が速いと痛みを感じますので一定の速度でゆっくりと注入することで圧による痛みを軽減します。

麻酔液が注入される際の体温と麻酔液の温度差による痛み

⇒注入される麻酔液と体温に差があると痛みを感じやすく体温に近ければ近いほど痛みは軽減されます。そのため、麻酔液を体温に近くなるようにカートリッジウォーマーという機器で麻酔液を温めております。

このように虫歯治療の痛みに対して最大限配慮をして治療をおこなっております。痛みが極端に苦手な方はお気軽にお申し付けください。

マジックマージンテクニックとは

マジックマージンテクニックをおこなう場合には詰め物の素材はゴールドを使用します。

虫歯によってあいてしまった穴と詰め物の境目をゴールドインレーでピッタリとふさぐ技術のことをマジックマージンテクニックといいます。この治療技術の採用により詰め物と歯のすき間がほとんどなくなり二次虫歯になるリスクを大幅に下げる事が可能です。ただし、ゴールドの利点は下記の通りです。

■歯との適合性が非常に高い
■硬すぎず延びやすい素材である
■劣化しにくく長持ちする
■金属アレルギーの心配が少ない

このようにゴールドには多くの利点があります。このゴールドを採用することで詰め物と歯の間のすき間を極力少なくすることが可能となります。

ただ、素材がいくら優れていても修復技術が低ければ意味がありません。より精度を高めて修復を行う為に当院ではマジックマージンテクニックをおこなう際に必ずマイクロスコープを使用致します。マイクロスコープは肉眼と比較して約20倍まで拡大して患部を見る事が可能です。マイクロスコープで拡大して治療をする事で詰め物と歯のすき間を無くして精度の高い治療を行うことが出来ます。

虫歯にならない為には日ごろのケアが重要です

虫歯が大きくなればなるほど治療にかかる期間や費用もかさんできます。そうならないよう日ごろから正しい歯みがきと食生活の改善が重要です。また、ご自身の歯みがきだけではどうしてもケアが行き届かないこともあります。歯科医院で正しい歯ブラシ指導を受けて、定期的なメンテナンスを行いましょう。当院では予防にも力を入れております。肉眼では発見できないほどの虫歯をマイクロスコープを使用して早期に発見し虫歯の進行を防ぎます。

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