根管治療

根管治療とは

根管治療とは

根管治療とは歯の中にある「歯髄」と呼ばれる神経や血管の治療のことをいいます。歯内療法と呼ばれることもあります。いわゆる『歯の根っこの治療』や『歯の神経の治療』です。根管治療はどのような場合に行う治療なのか下記でご説明致します。

■虫歯が歯の神経にまで及んでいる場合(歯髄炎)
■歯の神経が死んでしまっている場合(歯髄壊死)
■冷たいものや温かいものがしみる(歯髄炎)
■冷たいものや温かいものがしみなくなった(歯髄壊死)
■歯ぐきから膿が出ている場合(根尖性歯周炎)
■歯を強く噛むと痛みがある場合(根尖性歯周炎)

上記のような症状がある場合は根管治療が必要となる事があります。

早い段階で根管治療をおこなえば歯を残すことが出来る可能性が高くなります。しかし、神経が死んでしまうと痛みがなくなり、そのまま放置してしまう方も少なくありません。痛みがなくなったからといって進行が止まったわけでは無く、細菌はどんどん広がっていきます。症状が進行すればするほど治療の難易度は上がり、歯を失ってしまう可能性も上がってしまいますので、痛みがなくなった場合もお早めに受診されることをお勧めいたします。

根管治療で重要なこと

根管治療が必要となる場合は細菌が歯髄(歯の神経)にまで達している状態ですので、とにかく細菌をきれいに取り除くことが重要です。細菌が少しでも残ってしまうと再発してしまう可能性があるからです。細菌を残さずに治療を行うために当院では下記のような取り組みをしております。

当院の根管治療の取り組み

マイクロスコープを使用した精密な治療

マイクロスコープを使用した高精度の治療歯の根っこの太さは約0.1㎜となっているので肉眼では正確に症状や形状を把握することが難しい為、感覚と経験を頼りに治療をおこなうしかありませんが、マイクロスコープは肉眼の約20倍まで拡大して見る事が出来ます。マイクロスコープを使用することでより精密な治療が可能となる為、根管治療の成功率を上げるためには無くてはならない設備です。

ラバーダム防湿

根管治療は細菌をどれだけきれいに除去できるかが重要ですが、唾液にも細菌が存在します。この細菌が治療部位に感染してしまうと、いくらきれいに根管治療が出来ても意味がありません。ラバーダム防湿は下記の図のように治療をする歯のみをゴムのシートで隔離することで細菌が根管に侵入することを防いで治療を行うことが可能になります。アメリカではラバーダムを使用した治療をおこなっている歯科医院は約90%を超えていますが日本では数%とまだまだ対応している歯科医院は少ない現状です。当院では根管治療をおこなう際に必ずラバーダム防湿を使用して治療をおこないますので安心してご来院ください。

歯髄の状態について

歯髄炎(しずいえん)

虫歯が進行して歯髄(歯の神経)まで達してしまうと歯髄炎になります。歯髄炎には大きく分けると2種類あり、「可逆性歯髄炎」と「不可逆性歯髄炎」に分けられます。可逆性歯髄炎の場合はまだ歯髄(歯の神経)を抜かなくても回復の可能性がある状態です。早めの治療を行うことで神経を残して歯も残すことが出来る状態です。不可逆性歯髄炎は可逆性歯髄炎が進行した場合に移行する状態です。かなり強い痛みを感じる事が多く、歯髄(歯の神経)を除去しなければなしません。

歯髄壊死(しずいえし)

歯髄壊死とは歯の神経が死んでしまった状態の事を言います。上記でご説明した歯髄炎を放置して症状が進行すると歯髄壊死になってしまいます。多く見られる症状としては今まで感じていた痛みが急になくなる事が多いため、治ったと勘違いをする方もいらっしゃいますが症状は進行しています。更に放置してしまうと歯の神経が腐っていき治療が難しくなる場合がありますので痛みが無くなっても早めの受診をおすすめいたします。

歯髄壊疽(しずいえそ)

歯髄壊疽とは歯髄壊死を更に放置した場合に、死んでしまった歯の神経に細菌が感染した状態のことを言います。痛みを伴わないこともありますが患者様によっては噛むと激しい痛みが出たり、温かいものを食べたり飲んだりした際に痛みがある場合があります。また、腐敗しているので臭いを発します。この段階も歯の神経の除去が必要となり、更に細菌感染が根尖と呼ばれる歯の根っこの先端部分にまで及んでしまうとかなり長い治療期間を要することになります。また、根管治療の成功率も下がってしまうのでやはりお早めのご来院をおすすめいたします。

根尖性歯周炎

歯が痛い、しみるなどの症状を放置してしまうと歯の神経が炎症を起こす「歯髄炎」となります。

これを更に放置すると歯の神経が死んでしまい「歯髄壊死」となり、更に症状が進行すると死んだ歯の神経が腐敗して「歯髄壊疽」となります。最終的には歯根周囲の組織に細菌の感染が広がり拡大していきその結果、歯根の先端にまで炎症が起きてしまうことを『根尖性歯周炎』と呼びます。上記の状態にまで達してしまうと根管の形や進行状態にもよりますが1か月以上治療に時間がかかることもあります。

また、症状がさらに進んでしまうと顎の骨が解けて破壊されてしまいます。こうなると歯ぐきが腫れたり顎が腫れてしまい激しい痛みを伴うこともあります。いずれにしても放置して自然と治癒することは無くどんどん症状は進んでいきます。

根尖性歯周炎の治療

感染している歯の神経を除去する根管治療が必要となります。しかし、根管治療を行っても症状が改善されない場合、抜歯となります。状態によっては歯を抜歯せずに感染している部分のみを外科的処置により取り除く「歯根端切除術」を行うこともあります。その他の方法として「意図的再植」という治療があります。この治療法は、一度歯を抜歯して細菌に感染しているところを除去します。そして、病巣をきれいに処置したのちに再度歯を元の位置に戻すといった治療法です。

いずれの治療法も症状の進行が分からないと判断することが出来ませんので早めのご来院をおすすめします。

 

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